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ウクライナ情勢において我が国が果たすべき国際法上の役割及び国連機能の向上

2022-03-08 参議院 予算委員会公聴会

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安江伸夫

公明党

ありがとうございます。また、松井先生の方では、国連のシステムは機能したのかという、このレジュメの中でも記述をしていただいているところであります。国連については、さきの大戦の大いなる反省を踏まえて、こうした戦争的な事態が発生してはいけないという固い決意の下で、その在り方については長年議論されてきたものかと思いますが、改めて今回のウクライナ危機に際しまして、この国連の機能をどのように向上させていけばいいのか、この点についての松井先生のお考えを確認、お話しいただければと思います。

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松井芳郎

名古屋大学名誉教授

この問題につきましては、安保理事会とか総会での議論で幾つかの論点が出されておりますけれども、気が付きましたことは、御存じのように、安保理事会で今の総会決議とほぼ同じ内容の決議がロシアの拒否権で葬られましたけれども、そのときに何人かの代表発言を見ておりますと、ロシアがけしからぬということももちろんありますけれども、それに加えて、やっぱり国連のシステムに問題があるねということは何人かの、特にアジア、アフリカ諸国の代表が指摘をしているわけですね。したがって、究極的には、拒否権があるような国連の在り方自体が問題なんだろうというふうに思っております。ただ、拒否権をなくすためには拒否権が働くわけでありまし...