いや、私は、共同声明を金科玉条のごとく守っていくんではなくて、経済情勢に合わせて機動的に私は対応すべきだというふうに思っておりますが、そういう中で、岸田総理、去る五月五日のロンドンの金融街で、シティーでの講演で、日本の個人金融資産の二千兆円が預金されているのを投資へと誘導すると、資産所得倍増プランを開始すると表明しました。私驚いたのは、これね、お金がなけりゃ投資できないんです、これ当たり前なんですが。ところが、もちろん、二千兆円個人資産があるんだから、どこかにその預金はあるんですけれども、国民の多くは必死で稼いで、何とかちょっとずつ貯金しているんですよ。それも将来に不安があるからですよ。だから...

この人への投資を考えた場合に、フローとストック両方から考えなければならないということを申し上げています。フローの部分がまさに賃上げの部分であります。これは従来から申し上げています。賃上げ税制であったり、公共調達や補助金における賃上げに積極的な企業の優遇ですとか、公共、公的価格の引上げですとか、様々な価格転嫁の取組等、こういった政策を進めていくべきだと、こういったことを申し上げています。そして、こうしたフローと併せてストックの部分もしっかり引き上げることが人への投資、可処分所得を引き上げる上に重要だということで、一つはこの職業訓練や学び直しの問題と、併せて今御指摘がありましたこの貯蓄から投資への...