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刑の執行猶予の猶予期間経過後の刑の執行の仕組みを導入する意義

2022-06-02 参議院 法務委員会

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清水真人

自由民主党・国民の声

一番の目的は、しっかりと矯正処遇に生かしていくということでありますし、受刑者の立ち直りにつなげていくということであると思いますから、どのような形がベストなのかということについては速やかに判断をして検討を進めていただきたいということを要望したいと思います。続いて、執行猶予の拡充についてお伺いをいたします。ちょっと一点飛ばしまして、現行法上、執行猶予期間中に再犯を犯した場合について、その執行猶予期間中に罰金以上の有罪確定しなければ刑の言渡しの効力が失われるわけでありますが、改正案では、再犯した罪の有罪が確定するまでに先に犯した罪の執行猶予期間が終わっても、執行猶予期間中に公訴がされていれば、なされ...

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川原隆司

法務省刑事局長

お答えいたします。現行法上、執行猶予の期間内に再犯に及んだことに基づいて執行猶予の言渡しを取り消すためには、猶予の期間内に有罪判決が確定することが必要とされております。もっとも、執行猶予制度の趣旨は、執行猶予の言渡しの取消しによる心理的強制により改善更生、再犯防止を図ることにあるところ、犯罪の発生から判決が確定するまでに一定の期間を要することに照らすと、猶予の期間の満了が近づくにつれて、再犯に及んでも執行猶予の言渡しを取り消されない可能性が高まることとなり、執行猶予の趣旨、機能が全うできないことになりかねないところでございます。そもそも、先ほど申し上げた執行猶予制度の趣旨に鑑みれば、猶予されて...