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侮辱罪の法定刑の引上げがスラップ訴訟の増大を招く可能性

2022-06-07 参議院 法務委員会

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安江伸夫

公明党

ありがとうございます。最後、山田参考人にもう一問だけ。先ほど冒頭の御意見の陳述の中で、四番の民事裁判への影響も大というところはちょっと時間の都合で言及いただけませんでした。特にこの二つ目の嫌がらせ訴訟、スラップ訴訟増大の可能性について、どういった御意見なのかを伺いたいと思います。

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山田健太

専修大学文学部ジャーナリズム学科教授

ありがとうございます。簡単に申し述べます。民事訴訟を含めての表現活動に対する影響でありますけれども、名誉毀損、侮辱表現については、司法の場において刑事とほぼ同じような判断基準を用いて民事訴訟が提起され、表現者側へのサンクションが科されるという構図ができ上がっております。ですので、刑事規定の変更というのは民事訴訟の結果に直結するということが言えると思います。とりわけ、この名誉毀損、侮辱罪の裁判はそうであります。罰則が大幅に引き上げられるということは、今回、るる説明されてきているように、もし適用対象が変更されないとしても、より厳しく罰するということについては異論がないわけでありますので、ということ...