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一対一で行われる公然性のない誹謗中傷を侮辱罪の処分対象としなかった理由

2022-06-10 参議院 法務委員会

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真山勇一

立憲民主・社民

それからもう一つ、やっぱり今回の改正で当然やっていくべきかなというふうに思っておりますインターネット上の誹謗中傷の事案の中で、公のものでなくて、一対一、まあ例えばLINEだとかそういうものなんですけれども、そうしたものはやはりかなり今多くなっているわけですけど、その中で、誹謗中傷あるいは侮辱ということが今回の改正案の対象にはなっていない。これ、なぜなっていないのか、これについてもう一回改めて伺いたいと思います。

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古川禎久

法務大臣

お答えいたします。侮辱罪は、人の外部的名誉、社会的名誉を保護法益とするものでありまして、公然と人を侮辱することが要件とされておりますため、公然性の要件を満たさない場合には、今回の法改正が行われた後においても侮辱罪の処罰対象とはなりません。一対一で行われる公然性のない誹謗中傷を侮辱罪の処分対象とすることは、ただいま申し上げました侮辱罪の保護法益と整合性を欠くという問題がありまして、適当ではないというふうに考えております。また、処分対象とならない事案であっても、被害に遭われた方からの人権相談への対応など、行政的な諸施策を推進していくことが重要であるというふうに考えております。