伊波洋一
沖縄の風
国家安全保障戦略については、昨年十二月に岸田総理がおおむね一年で改定するとおっしゃっています。防衛大綱、中期防を合わせたいわゆる戦略三文書でも、同じ今年中の改定に向けて検討が進んでいると聞いています。日本の安全保障政策の目標の一つとして、国民保護措置、特に住民の避難について次の国家安全保障戦略に明記すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
加野幸司
内閣官房内閣審議官
お答え申し上げます。平成二十五年に我が国初の国家安全保障戦略が策定されてから約八年が経過したわけでございます。その間、世界のパワーバランスが変化するなど、我が国をめぐる安全保障環境はこれまで以上に急速に厳しさを増してきているところでございます。こうした中で、何より大事なことといたしましては 、国民の命や暮らしを守るために必要なものは何であるのか、こうした現実的な議論をしっかりと突き詰めていくことであり、そうした観点からも、住民の避難を含む国民保護の重要性につきましては、御指摘のとおりというふうに考えるところでございます。新たな国家安全保障戦略等の策定に際しましても、住民の避難を含む国民保護の扱い...