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現下の電力市場における国や事業者の役割

2022-05-10 参議院 経済産業委員会

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北村経夫

自由民主党・国民の声

この電力の自由化について、もう少し大きな視点で捉えてまいりたいと思います。電力の全面自由化を契機に多くの新電力業者が参入していますけれども、現下の厳しい情勢下にあっては再編は避けられないものと思います。そうした中で、何より重要なのは、政府が将来の電気事業の姿というものを見せることなんだろうというふうに思っております。振り返れば、電力の自由化という制度は、東西冷戦が崩壊した後の一九九〇年代後半に多くの国で制度がスタートしております。例えば、アメリカにおいては、一九九八年、マサチューセッツ州とカリフォルニア州で小売化が、自由化が始まったわけであります。そして、ドイツやイギリスにおいては一九九九年、...

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萩生田光一

経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

現行の電気事業法の下では、法律に位置付けられる電気事業者ごとにそれぞれの立場に応じた安定供給に対する責務を負っています。具体的には、小売電気事業者は発電事業者との契約などにより自らの顧客に対する供給能力を確保する義務、一般送配電事業者はエリア全体における電力需給バランスを調整、確保する義務を負っています。また、東日本大震災の教訓を踏まえて設立された電力広域機関により、地域間連系線の増強や地域間での電力融通の円滑化など、安定供給の確保に資する取組も進めてきたところです。その上で、電気は国民生活や経済活動に不可欠なエネルギーであり、その安定供給に対する最終責任は国が負うものです。このため、経済産業...