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「黒い雨」訴訟の広島高裁判決を受けた政府の対応

2022-03-14 参議院 予算委員会

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井上哲士

日本共産党

国連においては、米国は核兵器の非人道性についての決議に反対してきました。そもそも原爆投下直後から原爆による健康被害を軽視し、隠蔽をしてきた。その下で、日本政府も被爆者援護を狭くとどめてきたんですね。これに対して原爆被爆者の皆さんが運動し、訴訟まで起こして援護を拡大をしてきた。とりわけ軽視されてきたのが黒い雨の被害です。(資料提示)原爆投下直後に放射能を含む黒い雨に遭った人々を、国は極めて狭い範囲でしか被爆者と認定してきませんでした。八十四人が被爆者健康手帳の交付を求めて提訴し、昨年七月に、広島高裁は原告全員を被爆者と認める判決を下しました。そのポイントは、この被爆者の類型を示した被爆者援護法の...

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後藤茂之

厚生労働大臣

今回の広島高裁の判決には、原子爆弾の健康影響に関する過去の裁判例と整合しない点があるなど、重大な法律上の問題点があり、政府としては本来受け入れ難いものであることを当時の総理談話で表明いたしました。とりわけ、黒い雨や飲食物の摂取による内部被曝の健康影響を、科学的な線量推計によらず、広く認めるべきとした点については、これまでの被爆者援護制度の考え方と相入れないものであり、政府としては容認できるものではありません。他方、原告の八十四名については、一審、二審を通じた事実認定を踏まえれば、一定の合理的根拠に基づいて被爆者と認定することは可能であると判断し、また、原告と同じような事情にあった方々については...