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侮辱罪に係る現行犯逮捕についての政府統一見解に対する評価

2022-06-07 参議院 法務委員会

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高橋克法

自由民主党・国民の声

ありがとうございます。今回の法定刑の引上げによって、現行犯逮捕について、これは衆議院における審議でも、また参議院における審議でも問題意識として大きく指摘をされていることです。私自身も、この問題がどういうふうになっていくのかというのは大変強い関心を持っています。衆議院における審議の際に、侮辱罪に係る現行犯逮捕について、まあこれ参議院でもそうだったんですが、実際上は想定されないという政府統一見解が示されました。これについてもいろんな考え方、意見があろうかと思いますが、このことについて、それぞれ今井参考人、山田参考人、石塚参考人のお考えがあればお聞かせください。お願いいたします。

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今井猛嘉

法政大学大学院法務研究科教授

お答えします。私も衆議院の議事録拝見いたしましたが、そこで出されている懸念はごもっともなことだと思いますし、政府の回答も、それは適切なものだと思います。すなわち、現行犯逮捕は私人でもできますが、犯罪及び犯人の明白性ということが要件とされています。侮辱として皆さんが御懸念されているのは恐らく政治的な表現に関わるものだと思いますが、それは、先ほど申し上げましたけれども、代表民主制の基礎となる、より保護がなされるべき発言でございますので、あの附帯決議により、警察官等の意識がそこを確認してくれることによって濫用的な現行犯逮捕はなくなるのではないかと思っております。以上です。