Clips|国会を、おもしろく。
header
screenshot

実体経済に有意な効果をもたらさなかった金融政策が今後は機能すると日銀総裁が考える根拠

2022-06-07 参議院 財政金融委員会

face

大塚耕平

国民民主党・新緑風会

私も直接、間接、金融政策の周辺でずっと仕事をさせていただいておりますが、金融市場、債券市場がフリーズしているとも言えますし、マーケットや経済で何か起きているというのは、その後のショックが生じてから、あのときこういうことが起きていたのかということが振り返られるわけでありまして、今の状況は正常ではないという感じがするということだけ申し上げておきます。最後になりますけれども、十年近く総裁の政策を推し進めてきたわけですが、今日もGDPがまだコロナ前に回復していないというふうにおっしゃっています。これまで十年間、実体経済に有意な効果を及ぼしてこなかった政策が今後は有意に機能するというふうに思われる根拠は...

face

黒田東彦

日本銀行総裁

先ほど来申し上げたとおり、実体経済に有意な効果を持ったということは昨年の点検でも確認したところでありまして、大規模な金融緩和が行われなかった場合と比べますと、この間の実質GDPは平均プラス〇・九%から一・三%程度、それから消費者物価の前年比はプラス〇・六%から〇・七%程度、こういう大規模な緩和を行わなかったときと比べると押し上げられているということで、有意な効果が検証されたというふうに思っております。また、労働需給のタイト化も進んで、女性や高齢者を中心に雇用者数がはっきりと増加して、実質雇用者報酬も二〇一三年度以降平均一%程度の伸びで増加しておりまして、それが基本的には物価が持続的に下落すると...