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家庭に関する事件において審理期間を限定するメリット

2022-04-28 参議院 法務委員会

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嘉田由紀子

碧水会

結構です、はい、そういう御理解で。ありがとうございます。今のはかなり抽象的な総論なんですけど、二点目は、まさに今回のIT化とそれから期間限定裁判ということに関わって具体的にお伺いしたいんですが、期間限定裁判の問題は、私は、裁判の被告、原告なり、当事者の社会関係によって大きく違うんじゃないのかと。例えば、消費者問題でしたら相手は大企業だったり、あるいは公害訴訟の問題でしたら、これも相手が大企業だったり、あるいは労働問題だったら、またこれも相手が大企業だったり、あるいは災害の被害とか、あるいは原発問題などですと相手が国家という、それこそ大きな組織だったり、そういうところでは期間限定というのはかなり...

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杉山悦子

一橋大学大学院法学研究科教授

御質問ありがとうございます。まず、この法定の期間制限というものは、基本的にはBツーBといいますか、企業間の紛争などを想定しているのではないかというふうに理解をしておりまして、つまり、裁判所に来る前にある程度当事者間で自主的に対等な立場で話合いなんかをして、何が争点で何が争点でないのかというのをきちんと理解できるような人たちが使う、もちろんそれ以外にも使うことはあると思いますけれども、特に経済界からのニーズというのはそういうところにあるかと思いまして、実際にも、当事者間でアンバランスがある場合にはこの制度を使うのは良くないということで、消費者契約に関する訴えとか労働紛争はきちんとこの手続の対象外...